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<迎賓館>ミントン×ティファニー ゴールドギルト 24金スープボウル アンティーク高級洋食器 フレンチ レストラン

Auction Antiques Handicrafts Ceramics Western Pottery Wedgwood

Item Explanation

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先週は読みにくかったけど面白かったと評を頂きました。楽しんでいただければとりあえずオッケー、といつも考えています。
今週はイギリス、ヨーロッパでの東方貿易からの磁器の普及とそれを取り巻く諸々、をまとめてみます。

東インド会社によって、茶、スパイス、砂糖、絹、などの交易がおこなわれますが、同時に茶器も輸入されるようになったと前回触れました。
茶葉が輸入されるのですから、茶器も必要なのはわかりますが、それらと一緒に輸入されたものがあります。それが皿、です。
皿は一緒に輸入された為ソーサーとして使われるようになりました。ヨーロッパでは似たような図柄の椀と皿を合わせてカップ&ソーサーの組合わせを作りました。
茶器が高値で取引されるので抱き合わせで輸入される皿も同じく高値で取引されました。高価なものですと、景徳鎮の壺と兵士数百人が、諸侯同士でトレードされることすらあったそうです。皿が多数輸入されたのは売上以外の他の側面からも利点があり、船底の重り(バラスト)として使われたそうです。今はバラスト水を使っていると思いますが、当時は石や金属塊が積み込まれていたそう。商品がバラストとして使えるメリットは大きいです。また、皿の入った荷箱を船底に積み込むことで、湿気に弱い茶葉をその上に積み、船底のジメジメから保護するのにも役立ったようです。
茶葉の輸入や魅惑的な磁器の王侯貴族、上流階級の熱狂は、ヨーロッパ全域にシノワズリーブームを引き起こします。
ヨーロッパ貴族は貿易会社を通し、中国の製磁工房に、家紋を入れたり、意匠や色についてのオーダーも行っていたそうです。現地の陶工たちはそれを巧みに作り上げ一層の熱狂と競争を引き起こしました。当時の輸入積み荷記録にはティーポットやカップ、プレートが何万個と記載されていたそうです。
私の食器関係の師匠の一人は今から30年くらい前に単身イギリス、アメリカへわたり、交渉し、特約店、代理店、独占販売権を取得し、日本でヨーロッパ食器店(アンティーク含む)を興しました。現代でしたら、ネットの発達による利便性がありますので、同じような新規開拓も何とかなるかな、とは思えますが、当時それを個人で行ったというのは敬服するばかりです。いつの時代も先達の生き方にはたくさんの学びがあるものです。

高値で取引された理由について考えていきます。
17世紀当時、ヨーロッパには磁器の製法がなく、大陸からアラブ人によって持ち込まれた中国磁器の「薄さ」、「丈夫さ」、それに対する「軽さ」。「白さ」と「透明感・透光性」。その「製法の神秘性」が熱狂の理由であり、高値に繋がっていきます。中国商人の商売の巧さもそれに拍車をかけます。当時、ヨーロッパに残る資料には、「磁器の製作には大変に長い複雑な工程を要する」と伝わっていたとあります。キャプテンバルボッサの手記(バルボサの書)には現地で取材した磁器の製法が記されています。「貝の殻や卵の殻を粉末に砕き、他の材料と混ぜて生地にする。その生地を純化するため80~100年間、地中に埋めて保存。生地は財産として子孫に相続される。現在作られている磁器は先祖から相続した一家の宝であり、埋められた場所の地図の記憶も伝えられている」
盛ってあるがな!!笑
そういった伝聞に尾ひれ背びれがつき、ヨーロッパ中に広がります。こういった逸話も価格高騰に大きく寄与したのは言うまでもありません。いつの時代も中国人商人は商売上手な気質です。

実際はどうだったのでしょう?
ご存知の通り、卵の殻や貝殻は使いません。磁器特有の透光性を再現しようとガラス質を混ぜ込んでの研究も進んだようです。この気持ちはよくわかります。
オランダでデルフト焼きやイタリアのファイアンス焼き、マジョリカ焼きなどがその研究の産物として産まれますが、磁器の薄さや硬さ、透明感は出ません。
それらを出すための現地人が隠していた秘訣が高陵石のカオリンです。高陵は産出した山の名前からとったものです。不純物が少なく、熟成により可塑性が高まるのが特徴の白粘土で、磁器の白さに貢献します。また、長石の白不子(はくとんし)も重要で、焼くときに溶けてガラス質になります。焼成も陶器に比べかなり高くする必要があります。技術的な観点から見ますと、歴代皇帝に献上するために研鑽されてきた技術と、青花染付は遅くとも13世紀には確立されていますので、長い歴史とが秘訣といえると思います。

ヨーロッパでの磁器製造黎明期
ヨーロッパではどのように磁器の開発が行われたのか?ここで日本でも大人気のマイセンが出て参ります。経緯にお詳しい方も多いと思います。
磁器の秘密の解明をしたのが、かの有名なベトガー・・・の師匠のチルンハウス伯爵。タイミング的にベトガーが開発者という論が支配的ではありますが、実態はチルンハウスの功績が多大です。物理学・化学者であり、数学者、哲学者としても多くの研究に携わっていたとのことですので驚きです。ドイツ人として初めてパリ王立科学アカデミーに迎えられた人物です。
磁器開発のためにヨーロッパ中を巡り研究をし、ザクセンのアウグスト強王のもとで磁器研究所を開設し、材料と焼成温度の実験を行いました。1700年ごろ。ツヴィンガー城から分かる通り、王は中国磁器のコレクターで、ヨーロッパで最初の磁器製造者になることの経済的優位性を見据えていました。
チルンハウスの開発を助けた「幸運」もあります。伯爵の故郷であるドレスデン近郊(コルディッツ)でカオリンを含む白粘土土壌が見つかります。
それによりヨーロッパ磁器が誕生するのですが、ほぼ同時期に伯爵は病に斃れます。一説によると、開発のために悪魔との契約があったとか、なかったとか。それにより、パートナー的助手であったベトガーにその功績が帰した、というのが真相です。また、ベトガーはケンドラーやヘロルトと共にマイセンの偉大な人物の一人として語られることも多いですが、実態はなかなかに無頼漢だったのが資料を漁るとわかって参ります。破天荒と評されることもありますが、言葉の正しい意味で捉えますと、チルンハウスこそが破天荒な人生です。マイセンについて触れる機会もいつか出て参りますのでその時に再度掘り下げてみます。
かようにマイセンで確立された磁器の製法ですが、ほどなくヨーロッパ広域に広がっていきます。フンガーの暗躍によりウィーンへ、パリへはイエズス会の神父により中国からの書簡により伝わります。中国で布教に努めながら産業スパイ的な活動も行いました。景徳鎮には特に長く滞在し、材料に関する事、製造に関する事、の情報を集め報告書を作成したそうです。
それらの情報をもとに、デンマーク、オランダ、リモージュなどヨーロッパ各地で白粘土土壌が発見されます。現在の各国名窯の設立地はその土壌産出地のそばにあります。ベルリン、リモージュ、ウィーン、カポディモンテ・・・・18世紀前中期のお話
イギリスでは、別の研究がすすめられ、ステアタイトやボーンチャイナが開発されます。
ヨーロッパには中国にはない、軟質磁器、硬質磁器、の分類や、開発過渡期のフリッツ磁やベトガー炻器などがあります。

成長と発展
ヨーロッパで磁器製造がおこなわれるようになってから、カップにはハンドルが付けられ現代に近いティーカップの型を成したり、独自装飾を施した品などが作られるようになったのは以前お話した通りです。
技術の端境期となり、ここから、スタッフォードシャー、セーブル、ドレスデンなどが独自性と新たな表現が行われていきます。機会を見て、ミントン、ウェッジウッド、ロイヤルコペンハーゲン、マイセンなど現代に資料の多く残っている工房を掘り下げてみたいと思います。
ヨーロッパ磁器の開発により、この頃から垂涎の的であった中国磁器の大暴落が起こります。貿易会社は大量の在庫を抱えることとなり、2世紀に渡る中欧磁器交易が終焉を迎えます。当面、在庫品を新規輸入品として販売されていたそうです。中国に目を向けますと販売先の喪失による多産業(陶工、採掘夫、運搬業、船積業など)多量の失業者が出て大変だったそうです。思い出されるのは、30年前くらいに起こりましたナタデココブーム。当時、東南アジアでは多数の農家が本業を、日本のブームによる儲かる商売となったナタデココ製造、に切り替えます。特定の年齢層の方でしたらご存知と思いますがほどなくブームは終わります。畑の耕作をやめ、ナタデココ製造のために設備(と呼べるほどのものではないですが)へ投資していた人々は収入が途絶え大変な目にあった、と聞き及んでおります。
現代も丁度、テクノロジーの端境期、でしょうか。どのように立ち回るべきか色々と考えていきたいものです。原宿でクレープを食べる姿が様になる立派な大人になるのが夢ですが、タピオカミルクティーというものも飲んでみたいものです。
また、一連の騒動はアンティークの購入のための教訓も含まれているように感じます。中国磁器は大きく価値を下げることとなりましたが、先の強王などが収集していた美術工芸品や贅沢品の価値は損なわれることはありませんでした。様々な理由から現代でアンティークを収集している私達ですが、どういったものをどれくらいの金額で購入すべきか、学べるように私は思います。

今回もトーマスのように脱線して終わります。



ミントンティファニーのアンティークスープボウルです。
クウォーターフォイルというパターンです

出品中のミントンティファニーのディナープレートをソーサーに合わせても違和感のないカラーです。今週は赤系統を多く出していますがこれは、ややピンク寄り、ルージュ、といった感じです

サイズ 直径23  見込み14.5  高さ3.5
未使用長期保管品です。グレードはそこそこ、滑らかな上質な磁肌です。

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